ヘルタースケルター
全身整形で手に入れた美貌で芸能界トップに君臨するりりこが、整形による後遺症や躍進する若手に対するプレッシャーから精神に変調をきたし、整形をスッパ抜かれた末の記者会見で自分の目玉をえぐって失踪し、地下秘密クラブの女王になりましたって話。
新宿ピカデリーはいつ行っても満席状態だったので、すごいヒットしてるんだろうなーと思ってだが、まさか前から2列目で観るハメになるとは思わなかった…。
しかし長い! 無駄なシーンを切ってテンポよく編集すれば80分くらいでいけたね、これ。とにかく127分は長すぎる。途中で飽きちゃった。
作品そのものはどうだったかというと、そもそも原作が1990年代の話だし、整形タレントなんてもの自体が一周回ってさほど奇異な目で見られることもなく市民権を得ている現代において、極めし者の精神崩壊劇なんていう語り尽くされた古臭いストーリーをなぞられても、映画作品としては評価のしようがない。
結局沢尻エリカが”どうなの?”ってことにしか興味がいかないわけで、それは本人にとっても作品にとっても悲劇だな〜と、つくづく思う。
でもこれだけ人が入ってるんだから蜷川実花のミッションは成功だ。消費された女優を使って消費されるもののあわれを描きながら消費物の最たる作品として見事にヒット作に仕上げてしまった。映画監督というよりは優秀な博打打ちだな。沢尻だって蜷川実花だからこそ引っ張り出せたんだから、素直にすごいと思う。
再起をかけた沢尻エリカは話題のヌードこそ全然大したことなかったが、若手女優の誰もが断るであろう汚れ役を必死に演じていた。自身の落ちぶれ感をさらに認識させるような役柄をよく引き受けたと思う。この先は普通の女優業に戻らずに怪演女優として突き進んでほしい。
残念だったのは全身整形のモンスターにしては、それほどクオリティが高くなかったこと。ナチュラルでもっと美形でスタイルのいいタレントがいくらでも溢れてる現在、沢尻の存在感だけでストーリーにリアリティを持たせるのはかなり厳しかった。
本作でもっとも光っていたのは水原希子。作中でも現実の世界でも軽々と沢尻世代を飛び越えていく躍動感は、映画女優としても稀有な才能だ。『ノルウェイの森』よりさらに存在感を増していた。
<Raiting>
良くも悪くも沢尻エリカ一色のプロモーションビデオのような作品。脇役の演技も含めて全くリアリティーのない作品だが、話のネタに観ておくのも悪くない。結局はこれで生きるしかない!というラストは、沢尻版レスラーといったら褒めすぎか。
<Trailer>
テーマ:映画館で観た映画
ヘルタースケルター@ぴあ映画生活
評価:
岡崎京子,タイガー・リリィ パートナーズ 祥伝社 ¥ 1,260 (2012-07-06) |
- 2012.08.03 Friday
- 映画
- 22:51
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クズ野郎
地獄に堕ちろ
圧倒的に水原ごときの容姿じゃりりこを追い抜かす説得力がないってレビューばっかなんだよ!!!!!!!
大塚英志なんか蜷川実花そっくりとまで書いてるわクズ
ブス専が駄文書いてるんじゃねーぞ