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このブログでは、劇場公開時に観た映画、DVD、オンデマンド動画などの映像作品を中心に、音楽の新譜/旧譜、スポーツなどエンターテインメント全般について、複数ライターが極私的な見解を書いています。
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ダークナイト ライジング(The Dark Knight Rises)

ダークナイト ライジング

今回は壮大にネタバレするので先に感想を述べておくと、ライジングから観てるファンは当然必見、それ以外の人は必ず『ライジング』〜『ダークナイト』をDVDでしっかり勉強してから劇場に向かうべし!

アメリカ映画の底力を見せつける本作は、完結編としてはこのうえなく素晴らしい作品となった。シリーズの伏線を見事に回収し、混沌とした正と悪の問題に一つの回答を示した。

映画史に残る大傑作『ダークナイト』の続編で、なおかつノーラン版バットマンの完結編ということで、その完成度に対する期待は高く、興行的にも世界中が待ち焦がれていた作品だけに、制作陣のプレッシャーはすごいものがあっただろうが、この難しいミッションをノーラン監督は見事にやってのけた。

ダークナイトとの比較で出来をあれこれ言う人も多いと思うが、あれを何度もやれと言われても不可能なわけで(ヒース・レジャーもいないし)、今回は今回で凄まじい撮影技術とよく練られたストーリーに素直に感動したほうが健全だ。

さてここからネタバレだが、ノーラン組のモルことマリオン・コティヤール演じるミランダが実はラーズ・アル・グールの娘だったなんて、言われるまで気づかなかった。いや、なんかスパイっぽいな、最重要人物の一人だろうな、とは思っていたが、真の黒幕だったとはね。おかげでトム・ハーディが熱演するベインの人生が一気に正当化されるとともに最期があまりにあっけないのもあって涙が出た。

それにしてもなんとも重いシリーズになったもんだ。救うべくゴッサム・シティがそもそも救うに値するのか?という問いかけもあるし、悪が悪として存在するための宿命の悲しさや正義を貫こうとすることの悲劇性もあって、観るものの心にシェークスピア的な葛藤すら刻みこむ。

そもそも法を無視して悪を裁くのは是か非か?というダークヒーローものの本質的な矛盾を突き詰めようとした『ダークナイト』の異質性を、エンターテインメントとして着地させようとする本作は、とてつもない難問を抱えながらも最終的には「平和を望む誰もがヒーローである」と宣言することでフィニッシュした。忍耐し対峙し選択し戦ったのはバットマン一人ではなくゴッサムの市民たち。そしてバットマン引退後の世界はしっかりとロビンに引き継がれたのだ。

バットマンとベイン(またはミランダ)の戦いが象徴するものは階級闘争である。富めるものがその富を最大限に利用して正義を貫く。虐げられたものは怒りに満ち、現状を破壊し新しい秩序を構築しようとする。ゴッサムがどんなに腐敗した街であっても市民が望む平穏を提供しようとするバットマンの正義は果たして本当に正しいのか。またはゴッサムごと吹き飛ばして支配層を滅ぼした暁に出来る街(新秩序)が本当に楽園なのか。

バットマンが提示しているのはアメリカの正義のあり方であり、そして重要なのはその正義にはさまざまな見方があって、もはや世界はひとつの価値観では制御できないのだ、という冷静な視点がアメリカの中にも確立しつつあるという現状だ。最後に立ち昇る”きのこ雲”を見て「あーこれで一件落着、救われたー!」なんてのん気に思った観客なんて一人もいないだろう。

あの”きのこ雲”こそ『戦いを早期に終わらせた良きもの』ではなく、際限なく繰り返される戦いの狼煙であり、不穏な空気をはらんだままバットマンの世界は続いていくのだ。

<Raiting>
渡辺謙の存在が抹殺されてるじゃねーか!というのはおいといて、今回も役者が素晴らしかった。おなじみのマイケル・ケイン、ゲイリー・オールドマン、モーガン・フリーマンは文句なし。トム・ハーディーやマリオン・コティヤールも実に良かった。そしてなんといってもアン・ハサウェイのキャットウーマン!猫耳アイデアも秀逸で個人的には最高のキャスティング。ストーリーは破綻なく、映像も最高峰レベル。シリーズ全体を評価すれば娯楽作品としては満点としかいいようがない。


<Trailer>


<公式メイキング>
CGばかりだと思ってたのだが実はけっこう実写が多い、びっくりした。
http://www.traileraddict.com/trailer/the-dark-knight-rises/featurette-extended-inside-look

テーマ:映画館で観た映画
ダークナイト ライジング@ぴあ映画生活

評価:
---
ワーナー・ホーム・ビデオ
¥ 1,147
(2010-04-21)

評価:
クリストファー・ノーラン,ジョナサン・ノーラン
ワーナー・ホーム・ビデオ
¥ 1,487
(2012-06-27)


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