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ランナウェイズ(The Runaways)



1970年代に活躍したアメリカのガールズロックバンド、ザ・ランナウェイズを描いた本作。ずいぶん前から劇場でかかっていた予告編が抜群の出来だったので、期待して公開を待っていた作品だった。

ランナウェイズはガールズバンドのテンプレートとして、のちのロックシーンに大きな影響を与えたが、当時の人気は日本限定だった。ほぼ時を同じくしてベイ・シティ・ローラーズ、キッス、クイーン、チープトリックらが一丸となって日本に押し寄せていた。

このうちキッスは別格としてもその他のバンドは明らかに日本での人気が先行していた。そしてランナウェイズやベイ・シティ・ローラーズは日本での人気に反して、世界的な人気を得る前に失速していった。

本作は、けして世界的に大成功したとはいいがたいランナウェイズの結成から崩壊までを描いているが、その過程を徹底して写実的に追求した作品ではない。ヴォーカリストのシェリー・カーリーが原作者のためか、一種のお伽話のようなストーリー展開となっていて、シェリーがバンドのボーカリストとして見出される序盤あたりはとくにその傾向が強い。

シェリー以外のメンバーの描き込みが基本的に足りず、ジョーン・ジェットがギターに取り憑かれていく背景やキム・フォーリーの業界に対する食い込み方など、掘れば面白そうなエピソードがほとんどないので、なぜランナウェイズなのか、なぜこの面子なのか、というベーシックなインフォーメーションは無いに等しい。

しかし、さまざまなロックスターのPV監督として力量を示してきたフローリア・シジスモンディ監督は、初長編作品ながらお伽話的なストーリーに肉体のリアルさと当時の空気感を見事に融合させた。その魅力的なカットの重ね合わせだけで強引に一本のロック映画を仕上げてしまった。

結論から言えばランナウェイズを知っているか、70年代ロックが醸し出していた”退廃的でありながらポジティブでもある”という不思議な空気感を体験しているか、といったあたりが本作に対する評価の分かれ目になるだろう。ランナウェイズに興味がない人にとっては「なんのこっちゃ?」的作品かもしれない。

ただ、本作はストーリー以外の部分に関しては、かなり面白い要素が満載である。何たって主役二人が最高だ。ついこの前までビービー泣いていたあの子役がこんなにも成長していたのかダコタ・ファニング&トワイライトのベラ・スワン役でロバート・パティンソンの彼女で今やA級女優クリステン・スチュワート!

とくにクリステン・スチュワートのジョーン・ジェットは素晴らしい。驚くほど似せた容姿も凄いが、バンドを取り巻くさまざまな軋轢に対し、一途に音楽をやり続けようとするピュアな感情を見事に表現している。

ほかにも、弦のこすれる音も生々しいエレキギターの音、低音がビシビシ効いたかっこいい劇中曲、ノスタルジックでありながらスタイリッシュに仕上がった映像、10代の女の子のリアルな肉体表現やファッションなど、見所は多い。

フローリア・シジスモンディ監督はソフィア・コッポラほど文学的でも洗練されているわけでもないが、”女性視点から女性を撮る”ことに関して独特の才能とヒラメキを持っている。冒頭のシークエンスなどは出色の出来だ。今後に期待したい監督だと思う。

<Raiting>
エンディングまで観たあと、原作がシェリー・カーリーで製作総指揮にジョーン・ジェットが名を連ねているのを知ると、ちょっと胸が熱くなる。主演陣が好みで、ランナウェイズにもある程度興味があって、カルト映画も好き、という自分にとってはかなり高評価な作品。でも普通の人にとっては1,800円払うのは無理かもなぁ…。DVDが出たらぜひ観てほしい、けっこう面白いから。


<Trailer>


あー
テーマ:映画館で観た映画
ランナウェイズ@ぴあ映画生活

評価:
(オリジナル・サウンドトラック),MC5,ザ・ランナウェイズ,スージー・クアトロ,ダコタ・ファニング,ダコタ・ファニング&クリステン・スチュワート,デヴィッド・ボウイ,ニック・ギルダー
ワーナーミュージック・ジャパン
¥ 2,203
(2011-02-23)


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