安藤裕子のカバー曲『林檎殺人事件』
というわけで、再開一発目の更新は新譜の紹介!
3月2日に発売になった安藤裕子の新譜「大人のまじめなカバーシリーズ」は、彼女が2004年から不定期に発表してきたカバー8曲と新たに録音した4曲の12曲入りフルアルバム。
内容はこちら→安藤裕子HP
最近はカバー曲のリリースばかりという感じの日本歌謡界だが、このアルバムは彼女独特の歌唱と楽曲の再解釈のレベルの高さが融合して、まさに珠玉の逸品!
YMOの『君に、胸キュン』とか矢野顕子の『春咲小紅』のような彼女の個性に似合った曲はもちろん、早瀬優香子の『セシルはセシル』やオメガトライブの『君は1000%』など意外な選曲も楽しい。また鹿取洋子の『ゴーイン・バック・トゥ・チャイナ』や薬師丸ひろ子の『Woman〜Wの悲劇〜』はオリジナルの完成度とは別な意味で安藤裕子的パーフェクトな仕上がり。
で、話題といえばPVに樹木希林が参加した『林檎殺人事件』! 元曲は1978年にリリースされた郷ひろみと樹木希林のデュエット曲で、人気テレビ番組『ムー一族』の挿入歌だ。
『ムー一族』は基本的には“涙あり笑いあり”のオーソドックスなホームドラマなのだが、突然生放送してみたり、近田春夫が唐突にDJを始めたり、コントやおしゃべりもあり、とにかくテレビドラマでやれる面白そうなことはすべてやってみた!というぶっ飛んだ内容だった。そのうえで演技達者な出演者と久世光彦の見事な演出が、本筋であるドラマ部分をしっかりと作り上げていた稀有な番組だった。横尾忠則によるオープニングのイラスト作品も話題だった。そうそう、クリエイションによるオープニング曲「暗闇のレオ」もすごかったー。
安藤裕子によるカバーはSUPER BUTTER DOGの池田貴史を郷ひろみ役に迎え、4つ打ちディスコ・アレンジが抜群に楽しい曲になっている。乾いたスネアの音と裏拍のハイハットの切れ味が安藤裕子の“強いのにつかみどころのない歌唱“と妙にマッチして、楽曲に素晴らしい躍動感を与えている。アレンジも担当した池田貴史のとぼけた感じもいい。
PVがとにかく最高に楽しい出来なので、ぜひ笑いながら鑑賞してほしい。
あー
テーマ:安藤裕子
評価:
安藤裕子 cutting edge ¥ 2,294 (2011-03-02) |
- 2011.03.19 Saturday
- 音楽
- 02:24
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